WALL SHARE

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街の「壁」をメディアに変える、極限までノイズを削ぎ落としたミニマルデザイン

「WALL SHARE(ウォールシェア)」は、ミューラル(壁画)のプロデュースを通じて、アートと社会をつなぐ事業を展開している企業のコーポレートサイトです。大阪を拠点に、空き壁へのミューラル制作やオフィスアート、プロモーション広告などを手がけています。Webデザイナーの視点から、このサイトのデザイン意図と構造的な特徴を紐解いていきます。

アートワークを主役にする引き算のデザイン

トップページにアクセスしてまず目を引くのは、画面いっぱいに広がる鮮やかなミューラルのビジュアルです。このサイトでは、主役である「壁画作品」の色彩や迫力を最大限に引き立てるため、UIデザイン自体は極めてミニマルに抑えられています。

背景やベースカラーは、作品の個性を邪魔しないニュートラルな配色で統一されており、あくまでコンテンツ(実績写真)を際立たせるための「額縁」としての役割に徹しています。ナビゲーションやボタン類も装飾を削ぎ落としたシンプルなラインで構成されており、ユーザーの視線が自然とアートワークへと誘導される設計になっています。これにより、訪問者はノイズを感じることなく、同社が手がけた多彩なクリエイティブの実績に没入することができます。

英文タイポグラフィによるモダンな世界観の構築

テキストデザインにおいては、見出しやナビゲーションに太めのサンセリフ体(ゴシック体)の欧文フォントが採用されています。「Innovation from the WALL」といったスローガンやメニュー項目を英語で大きく配置することで、ストリートカルチャー由来のミューラルが持つ「現代的」で「グローバル」な雰囲気をWebサイト全体にまとわせています。

一方で、情報の可読性が求められる本文エリアでは、標準的な日本語フォントを用いて行間を十分に確保しており、デザイン性と読みやすさのバランスが丁寧に調整されています。力強い英語のタイポグラフィと、余白を活かしたレイアウトの対比が、プロフェッショナルな印象とアーティスティックな感性を同時に表現しています。

大阪から発信するミューラルカルチャーの拠点

サイト内のコンテンツからは、同社が単なる制作会社ではなく、アートを通じたまちづくりを目指している姿勢が読み取れます。特に実績紹介ページでは、オフィスや店舗の内装だけでなく、街中の巨大な壁面をキャンバスに変えるプロジェクトが多数掲載されています。

同社は大阪で壁画文化を根付かせる活動を精力的に行っており、関西エリアを中心に多くのミューラルアートを手がけています。行政や企業と連携しながら、殺風景だった壁を街のランドマークへと変貌させていくプロセスは、サイト上の事例写真からも鮮明に伝わってきます。Webサイトというデジタルな媒体を通じて、物理的な「壁」が持つ可能性と、そこに描かれるアートの熱量が効果的に発信されています。