一宮市の歯科医院である長坂歯科・矯正歯科のサイトは、白を広く使った明るい画面に濃いピンクを差し色として重ね、手描き風のあしらいで硬さをほぐしたデザインでまとめられています。歯科医院のサイトに欠かせない清潔感を保ちながら、初めて訪れる方が身構えにくい空気をつくっている点が、このサイトのいちばんの持ち味です。
この記事では、Webデザインの見本という視点からこのサイトを読み解いていきます。配色やフォントの選び方、写真の扱い、レイアウトの組み立て、そして予約や問い合わせにつながる導線まで、画面上で確認できる要素を順番に整理します。医院のサイトをこれから用意する方や、既存サイトの改善点を探している方の参考になれば幸いです。
ファーストビューと導入部の作り
トップページを開いて最初に目に入るのは、複数の写真をタイルのように組み合わせた横長の画面と、その上へ重ねられた白いカードです。1枚の大きな写真で押し切るのではなく、断片を並べて医院の空気を伝える組み立てになっています。ここでは画面の上から順に、どのような意図で要素が配置されているかを見ていきます。
写真をタイル状に並べた画面構成
ファーストビューには、笑顔のスタッフ、テレビとおもちゃが置かれたキッズスペース、大きなぬいぐるみといった院内の情景が、大小の四角形に切り分けて配置されています。人物と空間を混ぜて並べているため、設備の説明を読む前に「どのような場所なのか」が視覚的に伝わります。
写真同士の間に白い隙間を残している点も効いています。要素を詰め込みすぎず、余白でリズムをつくることによって、情報量の多い画面でも息苦しさを感じさせません。左下には小さめの写真をさらに重ねてあり、単純な格子にならないよう変化がつけられています。
白いカードとキャッチコピーの見せ方
写真の上には、ピンクの破線で縁取った白いカードが重ねられ、その中に英字が大きく置かれています。英字の下には黄色い点線の区切りがあり、さらに下へ日本語のコピーが2行で続く構成です。
英字を大きく、日本語をやや小さく組むことで、視線が上から下へ自然に流れます。カードの右下には黄色い花のイラストが小さく添えられ、余白が単なる空白で終わらないよう配慮されています。破線の縁取りは、切り取り線のような手作り感を添える役割も担っています。
バナーと新着情報の並べ方
ファーストビューの下には、横長のバナーが縦に並ぶ帯が続きます。ひとつ目はピンクのストライプを背景に、左へ子どもの写真、右へ大きな見出しを置き、その下に破線で縁取った白い円を3つ並べた構成です。円の中に短い言葉を入れることで、長い文章を読ませずに要点を示しています。
その下の新着情報は、淡いピンクの縦ストライプを背景にしています。左に筆記体の英字と小さな日本語を並べた見出しを置き、日付を濃いピンクの小さな箱に入れて左端にそろえ、各行を細い罫線で区切る形です。日付の位置がそろっているため、複数の行が並んでも読みにくくなりません。
配色とフォントがつくるトーン&マナー
このサイトの印象を決めているのは、色数を絞った配色と、性格の異なる書体を層のように重ねた文字表現です。どちらも画面全体で一貫して運用されており、セクションが変わっても印象がぶれません。ここでは色と文字の二つに分けて、その使い分けを確認します。
濃いピンクとオレンジの役割分担
基調となる白に対して、濃いピンクが見出しやボタン、リンクの目印として使われています。彩度の高い色を面で使う場所を絞り、それ以外は淡いピンクの背景やストライプ模様に置き換えているため、強い色を使っていても目が疲れにくくなっています。
もうひとつの色がロゴのオレンジです。歯をかたどったキャラクターと花びらのような形を組み合わせたマークに使われ、ピンク一色になりがちな画面へ温かみを足しています。本文の脇に添えられた手描き風の注釈にも茶色がかったオレンジが使われており、ロゴとの色のつながりが保たれています。
明朝体・筆記体・手書き風を重ねた文字表現
大きな見出しには字間を広くとった明朝体が使われ、落ち着いた印象をつくっています。その下に添えられる英語表記はピンクの筆記体で、和文と欧文でコントラストをつけながらセクションの区切りを示す役割を担っています。
さらに、吹き出しの中や見出しの脇には手書き風の文字が置かれ、スタッフが直接語りかけているような柔らかさが加わります。整った書体と崩した書体を同じ画面に共存させることで、清潔感と親しみやすさの両立をねらった設計だと読み取れます。
セクションごとに変化をつけた情報設計
トップページは、医院の特徴、院長のあいさつ、診療内容、採用情報、ブログという流れで構成されています。それぞれのセクションで背景や配置を変えているため、長い1枚のページでも単調になりません。特に印象的な二つのセクションを取り上げます。
特徴を伝える非対称レイアウトと視線誘導
医院の特徴を3つ紹介するセクションでは、番号を入れた円形のラベル、見出し、説明文、写真を左右交互に配置しています。要素の位置を段違いにずらすことで、静止した画面にも動きが生まれています。円形のラベルは細い点線で描かれ、番号だけを濃いピンクにして目立たせています。
注目したいのは、黄色い点線が手書き風の注釈から写真へ弧を描いて伸びている点です。この線が視線の道筋となり、読む順番を示しています。見出しの下にも黄色い点線の下線が引かれ、色の使い方がセクション内で統一されています。背景には淡い三角形の連続模様が薄く敷かれ、白一色になりがちな面に質感が加えられています。
診療内容を並べたカード型のグリッド
診療案内のセクションでは、写真を敷いたカードを2列で並べ、写真の下側に白い帯を重ねて項目名を表示しています。日本語の項目名の下にピンクの筆記体で英語表記を添える形は、他のセクションと共通です。各カードには円形の「more」ボタンが置かれ、詳細ページへ進めることが視覚的に分かります。
カードの下には短い説明文が添えられているため、リンクを開く前におおよその内容を把握できます。並んでいるのは、初めての方への案内、一般歯科、子どもの矯正、大人の矯正、インビザライン、ボトックス注射・ガミースマイル治療といった項目です。
その下には、ピンクの斜めストライプを背景にしたブロックが続き、白い円形のボタンが2段に分かれて10個並びます。円の中には歯や器具を線で描いたアイコンと項目名が入り、細かな診療項目を一覧できるようにまとめられています。カード型で見せる主要項目と、アイコンで並べる細目という二段構えは、扱う項目が多いサイトの整理術として参考になります。
予約と問い合わせにつながる導線
医院のサイトで重要になるのは、連絡手段へたどり着くまでの短さです。このサイトでは、画面の上部と右端、そしてフッターに同じ役割の入口を重ねて用意しています。どの位置から読み始めても行動に移せるようにする、実用的な設計です。
ヘッダーと画面右端に置かれた入口
ヘッダーの右側には、受話器のアイコンを添えた濃いピンクのブロックへ電話番号が大きく置かれ、その隣に淡いピンクの面で所在地の通り名と診療時間が小さく添えられています。連絡先と診療時間を並べることで、電話をかけてよい時間帯が同時に分かる作りです。
画面の右端には、ノートパソコンのアイコンと縦組みの「WEB予約」という文字を入れた濃いピンクのタブが固定表示されています。角を丸めた形と、わずかに濃淡のあるにじんだような質感が、機械的になりすぎない印象を与えています。スクロールしても視界に残るため、どの位置を読んでいても予約の入口を見失いません。
グローバルナビゲーションの見せ方
ヘッダー下のグローバルナビゲーションは、7つの項目を横一列に並べ、細い縦罫で区切ったタブ状のデザインです。各項目は英字を大きく、日本語を小さくピンクで添える2段組みになっており、英字だけでは伝わりにくい内容を日本語が補っています。
現在表示しているページの項目には、ピンクの斜めストライプで塗った下線が引かれ、サイト内のどこにいるかがひと目で分かります。表に出す項目を絞り、細かい下層ページは開いてから選ぶ形にしているため、横幅が窮屈になっていません。
フッターにまとめられた医院情報
フッターは、それまでのセクションで触れた情報を一か所へ集める場所として設計されています。ページを最後まで読んだ人が、そのまま行動へ移せるようまとめられています。左右で役割を分けている点にも工夫が見られます。
基本情報を一度に確認できる構成
中央にロゴを置き、その下へ郵便番号と住所を1行で記載しています。左側には電話番号を入れた濃いピンクのブロックと、淡いピンクで塗って破線で縁取った「WEB予約」のボタンが並び、さらに車のアイコンを添えた駐車場の案内が続きます。
その下には診療時間の表があり、曜日ごとに丸や三角、斜線の記号で診療の有無を示しています。表の下には休診日と、土曜日は時間帯が変わる旨の注記が添えられ、記号だけでは伝わらない部分が文章で補われています。表の見出し行を濃いピンクで塗り、記号もピンクでそろえているため、細かい表でも視線が迷いません。
リンク一覧の整理のしかた
フッターの右側は二つのブロックに分かれ、サイト全体のページを並べた欄と、診療内容のページを並べた欄が置かれています。見出しの右にはピンクの斜めストライプの罫線が伸び、ナビゲーションの現在地表示と同じ装飾が使われています。
リンクの先頭にはピンクの三角形が置かれ、一覧であることが分かりやすくなっています。診療内容の欄は2列に分けて縦の長さをそろえてあり、項目数が多くてもフッターが間延びしません。最下部は濃いピンクの帯で締められ、画面の終わりが明確です。
まとめ:一宮の歯科医院サイトのデザイン見本として
長坂歯科・矯正歯科のサイトは、白と濃いピンクという少ない色数を守りながら、明朝体・筆記体・手書き風の文字を重ねることで、清潔感と親しみやすさを同時に成立させています。写真をタイル状に並べたファーストビュー、視線を導く黄色い点線、背景を切り替えて緩急をつけたセクション構成など、参考にできる手法が随所に見られます。
導線の面でも、ヘッダー・画面右端・フッターへ同じ役割の入口を重ねて置く考え方は、歯科に限らず来院や来店を目的とするサイト全般で応用できます。主要な診療内容をカードで見せ、その下に円形のアイコンで細目を並べる二段構えも、項目の多いサイトを整理するうえで学べる部分です。
医院は愛知県一宮市宮西通にあり、サイトには一般歯科から小児歯科、矯正歯科まで幅広い診療内容が掲載されています。院長は苅谷 憲司様で、あいさつのセクションでは治療前の説明を大切にする姿勢が語られています。配色の見え方や写真の質感は実際の画面で確かめるのが確実ですので、デザインが気になった方は一宮でインビザラインの案内も掲載する長坂歯科・矯正歯科の公式サイトをあわせてご覧ください。







