RaccoonGYM 長岡千手店のサイトは、雪をまとった山の頂を大きく映したファーストビューから始まります。トレーニング施設のサイトでよく見かけるマシンや身体の写真を最初に押し出さず、静かな山の風景を一枚だけ置く構成は、目標に向かって少しずつ登っていく道のりを連想させます。新潟県長岡市千手にある完全個室のパーソナルジムとして、落ち着いた色数とゆとりある余白で「集中できる場所」という印象を先に伝えています。
この記事では、Webデザインの見本という視点から、配色、ファーストビュー、レイアウト、写真の扱い、視線誘導、導線設計を順番に見ていきます。地域に根ざした店舗サイトをこれから設計する方にとって、参考になる工夫が多く見つかる作りになっています。
ファーストビューが決めるサイト全体のトーン
サイトの第一印象は、画面いっぱいに広がる風景写真によって作られています。ここでは、その写真の使い方と、全体を貫く配色の考え方を見ていきます。トーン&マナーの土台がファーストビューで固まっているため、以降のセクションが増えても印象がぶれません。
文字を重ねない一枚写真の思い切り
ファーストビューには、夕暮れの空に浮かぶ雪山が横幅いっぱいに配置されています。キャッチコピーもボタンも重ねず、写真そのものだけで画面を占有する構成は、情報を詰め込みたくなる店舗サイトとしては思い切った判断です。淡いピンクから青紫へ移るグラデーションの空と、白い稜線のコントラストが穏やかで、開いた瞬間に圧を感じさせません。
説明を写真に重ねない代わりに、スクロールした直後の位置へ相談用のボタンをまとめています。読み手はまず雰囲気を受け取り、その次に行動の選択肢を受け取るという順序になっており、視線の移動に無理がありません。
深いグリーンとゴールドを軸にした配色
画面の最上部に置かれた細い帯や、見出しの下に引かれたアクセント線には、深いグリーンが使われています。この色が全体の基調で、要点を示すチェックマークやボタンにはゴールドから淡いタンにかけての色が添えられています。背景はアイボリー寄りの白が中心で、色数を絞ったぶん写真が浮き上がって見えます。
グリーンは落ち着きと清潔感を、ゴールドは特別感を担っており、二色の役割がはっきり分かれています。彩度の高い色は緑色の相談ボタンに限られるため、押してほしい場所が自然と目立つ仕組みです。
スクロールを支える情報設計とレイアウト
縦に長いページですが、読み進める負担は大きくありません。背景色とセクション形状の切り替えによって、内容のまとまりが視覚的に区切られているためです。ここでは順序とレイアウトの工夫を取り上げます。
悩みの提示から特徴紹介へつなぐ順序
上部では、運動が続かない、人の目が気になるといった悩みが一行ずつ並びます。左にゴールドの丸いチェックアイコン、中央に大きめの文字、右にパステル調の円形イラストという三点構成が繰り返され、行ごとに細い区切り線が入ります。イラストの背景色はクリーム、ミント、ラベンダー、ピンクと少しずつ変えてあり、同じ形の繰り返しでも単調に見えません。
悩みを提示したあとに、選ばれる理由を伝えるセクションが続きます。読み手が自分に当てはまるかを確認してから店舗の説明を読む流れになっており、PREP法に近い順序が画面構成に反映されています。
曲線で区切るダークセクションとカードレイアウト
こだわりを紹介するセクションでは、背景がチャコールグレーへ切り替わります。上下の境界が直線ではなく緩やかな波線になっているため、色が大きく変わっても唐突さがありません。その上に白いカードが左右交互にずらして配置され、カードごとに番号付きの見出し、短い説明、施設やトレーニングの実写が縦に積まれています。
高さをそろえずに互い違いへ置くレイアウトは、視線が左右に振れながら下へ進むため、単純な二列組みより読み飛ばされにくくなります。暗い背景に白いカードという明度差も効いており、カード一枚ごとの独立性がはっきりしています。
写真とアイコンによる伝え方
このサイトで最も分量を割かれている要素が写真です。素材写真に頼りきらず、実際の店内やトレーニングの様子が繰り返し登場します。ここでは写真の役割と、補助的に使われる図版の効果を見ていきます。
店内の様子を隠さない実写の多用
人工芝の床、鏡張りの壁、観葉植物、ラックに並ぶ器具など、室内の状態が分かる写真が各所に置かれています。トレーナーと利用者が向き合う場面も多く、指導の距離感が画面から伝わります。完全個室という特徴は文章でも説明されていますが、写真が同じ内容を裏づけるため、説明が言葉だけで終わりません。
トレーナーを紹介するセクションでは、一枚の写真に斜めの白いラインを入れ、二人の人物を左右に分ける演出が使われています。単純な並列よりも動きが出ており、静かな配色の中でアクセントとして働いています。
アイコンとバッジで要点を視覚化する
プランを紹介するセクションでは、カード上部に円形のアイコンとプラン名、その下に説明文と写真、含まれる内容を示す小さなアイコンの列、最後に内容を整理した表という順で情報が積まれています。カードの構造がすべて同じなので、複数のプランを見比べる際に視線の置き場所が変わりません。
また、利用者への訴求を担う位置には、リボンを模した金色のメダル型バッジが置かれています。文章の左隣に配置され、周囲の落ち着いた色調の中で視線を集める役割を果たしています。
繰り返し置かれた相談導線とUIパーツ
縦に長いサイトでは、読み手がどの位置にいても行動できるかが問われます。このサイトは同じ形のボタンを複数回置くことで、その課題に対応しています。ここではボタンの設計を見ていきます。
緑色のボタンを一定間隔で反復配置
相談への入口となる緑色のボタンは、ファーストビュー直後、大切にしていることを紹介したセクションの末尾、入会の流れの冒頭、ページ最下部と、複数の位置に同じ見た目で現れます。縁に立体的な段差を付け、左に円形のロゴ、右に矢印を置いた横長の形で、画面幅に対してかなり大きく取られています。
同じ見た目を繰り返すことで、読み手は次に現れる位置を予測できます。ページ末尾のセクションでは、この緑色のボタンと濃紺のフォーム用ボタンが上下に並び、連絡手段を選べる形になっています。
タン色のピルボタンで下層ページへ誘導
各セクションの終わりには、角を丸めた横長のタン色ボタンが置かれ、詳しい内容を扱うページへつながります。緑色のボタンが相談、タン色のボタンが情報閲覧というように、色と役割が対応しているため、押した先で何が起こるかを見分けやすくなっています。
ボタンの幅は本文の段組みよりやや狭く、中央にそろえられています。余白に囲まれることで、装飾を足さなくても区切りとして機能しています。
不安を減らすための構成
初めて来店する人が抱く疑問に、ページ後半でまとめて答える構成です。手順、質問への回答、店舗情報という順に並び、下へ行くほど具体的な内容になります。
縦のタイムラインで示す入会の流れ
入会までの手順は、左端に縦線と丸い点を配したタイムライン形式で示されます。段階ごとに番号と短い見出し、説明文、写真が続き、所要時間が併記される段階もあります。線が途切れずに下へ伸びるため、今どのあたりを読んでいるかが分かりやすくなっています。
手順の中には、来店時のカウンセリングや体験、そのあとのフィードバックが含まれます。実際の場面を写した画像が各段階に添えられているため、来店前に流れを想像しやすい作りです。
Q&Aと店舗情報の見せ方
よくある質問のセクションでは、背景を薄いグレーに変え、質問にグリーンの記号ボックス、回答に淡いベージュの記号ボックスを付けています。行ごとに細い区切り線が入るため、回答が数行に及んでも次の質問と混ざりません。運動が初めてでも通えるか、個室かどうかといった、来店前に確認したい内容が並びます。
店舗情報のセクションは背景をクリーム色に切り替え、住所、電話番号、営業時間、アクセスを中央そろえで縦に積んでいます。項目名をグリーンの小さな文字にして本文と区別しており、装飾を足さずに読み取りやすさを確保しています。長岡駅からの所要時間が徒歩と車の両方で書かれている点も、来店前の判断材料として役立ちます。
RaccoonGYM 長岡千手店のサイトから学べること
このサイトの要点は、色数を絞った構成と、繰り返し現れる導線の設計にあります。雪山のファーストビューで方向性を決め、深いグリーンとゴールドで全体をまとめ、背景色と波形の境界でセクションを区切り、同じ形のボタンを一定間隔で置くという方針が、ページの最後まで崩れていません。
パーソナルトレーニングのように継続が前提のサービスでは、施設の雰囲気と担当者の人柄が判断材料になります。実写を多用しながら文字量を抑え、手順や質問への回答で不安を先回りして解消する構成は、地域密着型の店舗サイトが取り入れやすい形です。マシンピラティスとの組み合わせのように、扱う内容が複数ある場合でも、カードの構造をそろえておけば情報が散らかりません。
姿勢を整えたい方や運動の習慣を作りたい方に向けた見せ方として、実際の画面を確認する価値のあるサイトです。長岡市でマシンピラティスも取り入れたパーソナルジムのサイトデザインを見る







